
ADHD(注意欠如・多動症)の特性があると、時間のやりくりって本当にひと苦労ですよね。家事やお仕事、家族の予定も重なると「あれ?もう夕方!?」なんて日も少なくありません。
でも大丈夫。ムリせず続けられるツールを味方にすれば、毎日がぐっとラクになります。この記事では、日常に取り入れやすい時間管理ツール&アプリを5つご紹介。使い方のコツも、やさしく丁寧にお伝えします。
ADHDの時間管理が難しい理由とは?
ADHDの人が時間管理でつまずきやすいのは、こんな理由があるからです。
-
時間感覚がつかみにくい
気づいたら予定が押していたり、次の行動に切り替えにくかったりします。 -
注意が散らかりやすい
作業中に別のことが気になって、本来の作業が止まってしまうことも。 -
優先順位をつけづらい
何から手をつければいいのかわからず、動けなくなることもあります。 -
うっかり忘れ
期限や用事をつい忘れがち。通知や見える化が助けになります。
だからこそ、ADHDの人に合う時間管理ツールは「シンプルで直感的」「通知やリマインダーが充実」「見てすぐわかる」ものがぴったりです。
はじめに:最短5ステップで導入してみよう
- 目的をひとつだけ決める(例: 遅刻を減らす/先延ばしを減らす)
- ツールはまず1つに絞る(本記事から選んでOK)
- 最小限の設定だけ整える(通知2つ・繰り返し・今日の3タスク)
- まずは1週間だけ試す(20〜25分集中×1〜2セット/日)
- かんたん振り返りで少しずつ改善
1日の振り返り(3分)
- よかったこと: ___
- つまずいたこと: ___(原因: 通知が多い/タスクが大きすぎ/時間見積もりが短すぎ)
- 明日の調整: ___(通知整理/15〜45分単位/余裕ある予定)
1. Todoist(トゥドゥイスト)
特徴
シンプルなのに高機能なタスク管理アプリ。直感的にタスクを登録できて、期限や優先度の設定もサクッとできます。仕事も家事もひとつの場所でまとめられます。
公式サイト: Todoist 公式サイト
ADHDの人におすすめな理由
- 繰り返しタスクが簡単に設定できる
忘れやすいルーチンも自動で登録できて続けやすい。 - プッシュ通知でリマインド
期限が近づくと通知してくれるので、うっかり忘れを防げます。 - 優先度タグで整理できる
大事なタスクがひと目でわかるから、何からやるか迷いにくい。
使い方のポイント
- 朝3分、「今日やる3つ」を選ぶところから始める
- タスクはざっくりと(例:“資料作成”ではなく”資料の目次作成”)
- 習慣化したいことは繰り返し設定を活用
2. Forest(フォレスト)
特徴
タイマーをセットすると仮想の木が育ち、集中するほど森ができる“集中力アップ”アプリ。
公式サイト: Forest 公式サイト
ADHDの人におすすめな理由
- ゲーム感覚で集中できる
木が育つのが目に見えて、やる気が出やすい。 - 短時間集中にピッタリ
25分集中+5分休憩のポモドーロ法が使いやすい。 - スマホ操作を防止
タイマー中に触ると木が枯れるため、スマホから離れやすい。
使い方のポイント
- まずは15〜20分の短め集中から
- 作業の区切りや休憩タイミングに活用
- 毎日の記録を見て、自分の集中パターンを把握
3. Googleカレンダー
特徴
無料で使えるスケジュール管理ツール。スマホやPCなど複数端末で同期でき、予定の追加もカンタン。
公式サイト: Google カレンダー 公式ページ
ADHDの人におすすめな理由
- 色分けで予定をパッと把握
- 複数回のリマインダー設定ができる
- 繰り返し予定の登録がスムーズ
使い方のポイント
- 朝と夜に2分だけチェック
- 予定の間には移動や準備時間も入れておく
- 大事な予定はリマインダーを2回以上設定
4. Microsoft To Do(マイクロソフト トゥードゥ)
特徴
シンプルなタスク管理アプリ。Outlookとの連携もでき、使いやすさが魅力。
公式サイト: Microsoft To Do 公式ページ
ADHDの人におすすめな理由
- 「My Day」機能で今日やることを絞れる
- メモやファイルもタスクに添付できる
- スマホ・PC間で同期できる
使い方のポイント
- 朝に「My Day」で3件だけ選ぶ
- 大きなタスクは15〜45分単位に分ける
- 完了チェックで達成感を味わう
5. Be Focused(ビー・フォーカスト)
特徴
ポモドーロテクニックに特化したタイマーアプリ。集中と休憩を交互に繰り返せます。
公式サイト: Be Focused 公式ページ
ADHDの人におすすめな理由
- 集中時間・休憩時間を自由に設定できる
- タスクごとに時間計測ができる
- 履歴がグラフで見られる
使い方のポイント
- 25分集中+5分休憩から始めて調整
- タイマー開始前にやることを明確に
- 休憩中はスマホから離れてリフレッシュ
目的別の選び方(困りごとから逆引き)
- 忘れやすい・抜け漏れが多い → Todoist / Microsoft To Do
- 集中が続かない・先延ばししてしまう → Forest / Be Focused
- 予定の見通しが持てない・時間を詰め込みすぎる → Googleカレンダー
比較表(機能と特徴)
ツール | 料金 | 対応OS | 主な連携 | 繰り返し/通知 | オフライン | アクセシビリティ | エクスポート |
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Todoist | 無料〜 | iOS/Android/Web/Win/Mac | Google/Calendar等 | あり | あり | 色分け/音 | CSV |
MS To Do | 無料 | iOS/Android/Web/Win/Mac | Outlook/Teams | あり | 一部 | 読み上げ | ー |
Googleカレンダー | 無料 | iOS/Android/Web | Gmail/Tasks | あり | 一部 | 高コントラスト | ICS |
Forest | 有料一部 | iOS/Android | ショートカット等 | タイマー | あり | 色弱配慮 | ー |
Be Focused | 有料一部 | iOS/Mac | ー | タイマー | あり | ー | ー |
まとめ
ADHDの特性があっても、工夫次第で時間管理はぐっとラクになります。
- TodoistやMicrosoft To Doでタスクを見える化
- ForestやBe Focusedで集中時間を区切る
- Googleカレンダーで予定を把握してリマインド
大切なのは「完璧を目指さず、続けやすい形で使うこと」。まずは1つのツールから試して、自分に合ったやり方を見つけましょう。